教養主義のなれの果て

さて、id:kagamiさんの雑記で、偶々面白いものを見かけてしまった。
http://d.hatena.ne.jp/kagami/20080324
別にid:kagamiさんに恨みがあって晒すのでも何でもない。ただ最近のはてな文芸階層のある種の余り関心出来ない傾向を示している様で何だかなあと思った次第である。
嘗て誰が言い出しっぺになったか知らないが(今は閉鎖しておられるがid:ryotoさん辺りだった筈だ)「私選世界十大小説」等ということを言い出した方がいて、当然その追随者も現れた。結構な数に昇ったと思われる。これを傍から眺めていて、俺は愚劣だなぁと思った。いや、俺などに愚劣だなぁなどと思う資格はないわけだが、そう思わずにはいられなかったのである。挙句の果てには戯曲選集、短篇百選等という者をやり出す輩まで現れたのだ。お前はモームかと。こうなるともう目も当てられないと思った。
これはオナニーだ、そう思ったのである。これとやっている事は2ちゃんねる文学板の「私の好きな小説ベスト5」や「あなたの読書史における10選リイシュー」等と変わらない。だがこれらのスレッドが一部勘違いした輩が訪れていることは目を瞑っても、基本的にオナニーの姿勢を崩さない。だが最近のはてな文芸階層は、これを誰かを教化するために書いている、と言うような節は見受けられるのである。「十代の必読小説リスト」を上げれば本当に十代が読んでくれる、と言ったようにだ。
実際そう言うことは在り得ない。あくまでオナニーだ。勿論俺のこれもオナニーである。「人は誰が何を読んでいるか、何に興味があるかなんて、興味がないんだよ」と山田太一風に言っても、矢張りオナニーは気持がよいものだ。だがそこに罪悪感が付き纏わねばならないような気がするのである。

本を読む方の参考に少しでもなってくれたら、幸いに思います。

嬉々としてオナニーをされている方は矢張り恥ずかしいというものだ。